食事の後には歯磨き。今では習慣となっていますが、歯磨きとして定着したのは江戸時代と言われています。
ちなみに、歯を磨くこと自体は遡ると縄文、弥生時代の頃にもあったようです。
むし歯の主な原因は砂糖、では現在のような甘いものが少ない昔はむし歯は少ないかというと、そうでもなかったようです。
古代の人々には、歯並びこそ現代人に比べ良いものの歯周病が多くみられました。
特に、縄文人は同じ年代の多種族に比べむし歯が多かったようです。
これは、動物の肉などの肉食だけでなく、木の実や山菜などの植物、糖質を含む食生活を送っていたためと考えられています。
砂糖がなくとも、糖質を多く含む植物は意外と多いです。
狩猟による肉や魚などの動物性の食事がメインの民族と比べ、植物を主食にする民族はむし歯の割合が高かったようです。
縄文時代の人々は豊かな食生活を送る反面、むし歯に悩まされてもいました。
豊かで多種多様な食事は、むし歯のリスクを高める。これは現代にも言えることでしょう。
むし歯に苦しんだ縄文人ですが、この時代には歯ブラシはなく、歯を磨く習慣もありません。
まず、日本に伝わった最初の歯ブラシが歯木(しぼく)です。
これは歯ブラシの原型とされているもので、細い木の枝の先端を噛んで、歯と舌を掃除します。
これは仏教と共に日本に伝わりました。飛鳥時代、6世紀半ばのこととされています。
この頃は僧侶たちの間で習慣化していました。
当時の歯磨きは、あくまで上流階級の人々が身を清めるための儀式として伝わっており、庶民には広まっていませんでした。
現代のように広く歯磨きが伝わるのは、江戸時代になってからです。
江戸時代に入り、房楊枝が作られました。これは枝の先を割いてブラシ状にしたもので、より口の中に合った歯磨きに適した形になりました。
この房楊枝が庶民に広まり、今の歯磨きの習慣化につながりました。
人々は昔から歯の痛みに悩まされましたが、歯磨きが今の形に定着するまでは長い時間がかかりました。
庶民に日常生活の一つとして習慣化するまでは、僧侶や貴族などで儀式の一つとして行われていた、というのも興味深い点かと思います。
最後に、今週金曜日26日はキッズイベントを行います。こいのぼり作りを行います。
予約制ですが、当日参加も可能です。ご参加、お待ちしています。